小学生が漫画を読むメリット・デメリット
せっかく本を読むなら、漫画よりも小説などのほうが良いのではと考える人もいるでしょう。
確かに、絵が充実している漫画ばかり読んでいては、文字を追うよりも想像力や文章読解力を養いにくいと言われています。
また、なかには過激な内容の漫画もあり、小学生が読んだ場合、悪影響を与える可能性も考えられます。
しかし、漫画には
- さまざまな知識や語彙を吸収できる
- 読書習慣を身につけるきっかけになる
- 話の種になる
- 同じ趣味の友達ができる
といったメリットもあるのです。
さらに、日本の漫画はクオリティが高く、海外でも広く愛されている作品があります。
そのため将来、海外の人とのコミュニケーションのきっかけになったり、翻訳版を読むことで英語学習に役立てたりすることもできるでしょう。
小学生向け漫画の選び方
家族が小学生と一緒に書店に行ったり、プレゼントしたりする場合、どのように漫画を選べば良いのでしょうか。
ここからは、小学生向け漫画の選び方を紹介します・
興味・関心が持てそうなものを選ぶ
当然、興味・関心を持てない漫画は楽しめません。
そのため、たとえば野球を頑張っている小学生には野球漫画、恋愛に興味がある小学生にはラブコメなど、読む本人が興味・関心が持てそうな作品を選ぶと良いでしょう。
年齢に合う内容のものを選ぶ
先ほど紹介した通り、漫画のなかには過激な内容のものもあります。
絵がついている分、具体的にイメージできてしまい、怖い思いをしたり嫌な気持ちになったりする可能性もあるでしょう。
また、ストーリーや言葉使いが難しく、低学年の人がなかなか楽しめない漫画もあります。
そのため、家族が読んだことのない漫画なら、内容が年齢に合っているか確認してから購入すると安心です。
名作・人気作から選ぶ
多くの人の心をつかんでいる漫画は、それだけ面白いと考えられるでしょう。
そのため長く愛されている名作や、賞を獲っている作品、アニメ化などで話題になっている作品も、小学生が読む漫画としておすすめです。
また、名作や人気作は読んでいる人が多いため、友達とのコミュニケーションのきっかけにもなりやすいでしょう。
学びがある漫画もおすすめ
漫画のなかには、歴史や科学などを学べる作品もあります。
教科書だけを読むよりも、漫画も学習に取り入れることで興味を持ちやすくなったり、知識が頭に入りやすくなったりする可能性もあるでしょう。
そのため、小学生向けにどのような漫画を選ぶか悩んだら、学びがある漫画を手にとるのも良いですよ。
小学生におすすめの漫画
ここからは、小学生におすすめの漫画を紹介します。
ドラえもん
藤子・F・不二雄の「ドラえもん」は、言わずと知れた有名漫画でしょう。
猫型ロボットのドラえもんと、ドジだけれど優しい少年・のび太を中心とした友情ファンタジーです。
アニメを見たことがある小学生も多いかもしれませんが、原作である漫画ではキャラクターの印象が違うなど、異なる魅力がありますよ。
ONE PIECE
尾田栄一郎の「ONE PIECE」は、国内外に多くのファンを持つ人気漫画です。
海賊王を目指すルフィを主人公とした冒険物物語で、原作である漫画をはじめ、アニメや映画、実写ドラマなど幅広く展開されています。
発売された単行本は100巻を超えているので、一気に全て購入するのは難しいかもしれません。
しかし、冒険の始まりである「東の海(イーストブルー)編」は12巻までなので、まずはここから読んでみてはいかがでしょうか。
SPY×FAMILY
遠藤達哉の「SPY×FAMILY」は、原作漫画やアニメ、ミュージカルなどが話題を集めており、知っている人も多いのではないでしょうか。
超能力者・スパイ・暗殺者という素顔を持つ3人が、お互いの素性を隠したまま家族となるホームコメディです。
受験やテスト、世界の危機などさまざまな事件に立ち向かう家族の姿が、楽しく描かれていますよ。
鬼滅の刃
吾峠呼世晴の「鬼滅の刃」はアニメや劇場版もヒットし、多くの人が知る漫画作品となっているでしょう。
大正時代の日本を舞台に、鬼となった妹を救おうとする少年・炭治郎が奮闘する物語です。
個性的なキャラクターが多く登場し、家族愛や友情が描かれていますよ。
ただし、怖い・痛いと感じる可能性がある描写も見られるので、心配な場合は家族が先に読んでおくと良いでしょう。
僕のヒーローアカデミア
堀越耕平の「僕のヒーローアカデミア」は、超常能力を持つヒーローたちを描いた漫画です。
超常能力者がほとんどの世の中で、なんの能力も持たない少年・緑谷出久が、憧れのヒーローや仲間達と出会い、成長していくというストーリーになっています。
かっこいいアクションシーンや熱い展開が魅力的な漫画ですよ。
薬屋のひとりごと
「薬屋のひとりごと」はもともと日向夏によるライトノベルで、ビッグガンガンとサンデーGXという2つの出版社から漫画版が発行されています。
薬師の少女・猫猫を主人公に後宮のミステリーを描いた作品です。
サンデーGX版はミステリーを中心に、ビッグガンガン版は恋愛要素が強めに描かれているので、好みに合わせて選んだり、読み比べたりして楽しんではいかがでしょうか。
ちはやふる
末次由紀の「ちはやふる」は、小倉百人一首競技かるたを題材にした少女漫画です。
小倉百人一首競技かるたの素晴らしい才能を持つ少女・千早を主人公に、熱い勝負や青春、恋が描かれた物語となっています。
少女漫画でありながら熱血スポーツものと言える漫画作品で、人気を集めました。
SLAM DUNK
井上 雄彦の「SLAM DUNK」は、1990〜1996年まで連載されていたバスケットボール漫画です。
連載終了から時間が経っているものの、現在も多くの人の心をつかんでおり、2023年に公開された劇場版は大ヒットを記録しました。
高校生たちが繰り広げる熱い試合とともに、名シーン・名台詞が登場しますよ。
ブルーロック
金城宗幸・ノ村優介の「ブルーロック」は、高校生が主人公のサッカー漫画です。
W杯優勝を目的に300人の高校生を集めて作られた育成寮を舞台に、個性豊かなキャラクターたちの戦いが描かれています。
爽やかで熱いだけでなく、デスゲーム的な要素もあり、独特な緊張感もあるストーリー展開を楽しめます。
女の子がいる場所は
やまじえびねの「女の子がいる場所は」は、日本やモロッコ、インド、アフガニスタンなどの国で生きる、10歳の女の子たちを描いた漫画作品です。
異なる宗教や文化のなかで、それぞれが置かれている状況・人生が描かれています。
大人はもちろん、歳の近い小学生の女の子・男の子が読むことで、さまざまなことを考えるきっかけになるのではないでしょうか。
第27回手塚治虫文化賞 短編賞、このマンガがすごい!2023 オンナ編第4位を獲得した漫画です。
小学生のヒミツ
中江みかよの「小学生のヒミツ」は、初恋や大人になっていく体の変化といった小学生だからこその悩みを描いています。
小学生の女の子たちが主人公なので、近い年齢の人が読めば共感できる部分があるのではないでしょうか。
まんが歴史シリーズ
集英社から発行されている「まんが歴史シリーズ」は、タイトルの通り歴史の勉強に役立つ漫画です。
日本の歴史、世界の歴史、中国の歴史といったシリーズがあり、漫画として読むことでそれぞれの理解を深めやすいでしょう。
科学漫画 サバイバルシリーズ
科学の勉強に役立つ漫画を探している人は、朝日新聞出版の「科学漫画 サバイバルシリーズ」はいかがでしょうか。
恐竜や昆虫といった生き物から、水害、飛行機、AI、ロボット、エネルギー、人体など幅広い分野について、漫画で楽しく学ぶことができますよ。
はたらく細胞
人体について漫画で楽しく学びたい人には、清水茜の「はたらく細胞」もおすすめです。
赤血球や白血球、血小板などの細胞たちを擬人化し、日々の活躍を描いた漫画です。
学習に役立つドリルや、小さい子供でも読みやすい絵本版、より過酷な体が舞台の「はたらく細胞BLACK」、女性特有の事情をピックアップした「はたらく細胞LADY」などのシリーズもありますよ。
有名すぎる文学作品をだいたい10ページの漫画で読む。
ドリヤス工場の「有名すぎる文学作品をだいたい10ページの漫画で読む。」では、「人間失格」や「舞姫」、「変身」、「モルグ街の殺人」といった文学作品を分かりやすく紹介しています。
必修すぎる文学作品、定番すぎる文学作品、評判すぎる文学作品といったシリーズがあり、それぞれ異なる作品が取り上げられているので、気になるものを探してみましょう。
小学生にも漫画はおすすめ!
小学生が漫画を読むことには、さまざまなメリットがあります。
今回は名作・人気作をはじめ、学習に役立つものなどさまざまな漫画を紹介したので、気になる作品を手にとってみてはいかがでしょうか。
小学生が漫画ばかり読んでしまうのが心配な場合は、以下の記事もチェックして小説も面白いものをそろえてみてくださいね。