小学生にもダイエットが必要?
太りすぎは体に良くないですが、痩せすぎも健康に悪影響を及ぼすことがあります。
そのためダイエットを始める前に、自分は本当に痩せる必要があるのか、正しく知ることが大切です。
まずは、ダイエットが必要かどうかの判断基準と、太りすぎ・痩せすぎの危険性を紹介します。
肥満度が高い場合はダイエットが必要なことも
ダイエットが必要かどうかは、見た目などではなく、肥満度を基準にしましょう。
肥満度とは実際の体重が標準体重をどれくらい上回っているかということを表す数値です。
BMIという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、こちらは大人の肥満度の判定に使われるものです。
小学生など子供の場合、以下の計算式で求められる肥満度を指標にします。
100 × (現在の体重‐標準体重)/標準体重
標準体重は、以下の式と表から求められます。
A×実測身長(cm)-B
男子 | 女子 | |||
年齢 | A | B | A | B |
6 | 0.461 | 32.382 | 0.458 | 32.079 |
7 | 0.513 | 38.878 | 0.508 | 38.367 |
8 | 0.592 | 48.804 | 0.561 | 45.006 |
9 | 0.687 | 61.390 | 0.652 | 56.992 |
10 | 0.752 | 70.461 | 0.730 | 68.091 |
11 | 0.782 | 75.106 | 0.803 | 78.846 |
参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と健康」
小学生の場合、肥満度が20%以上なら軽度肥満、30%以上なら中等度肥満、50%以上なら高度肥満となります。
小学生の肥満の危険性
体型は人それぞれ違うものですし、ふくよかでも素敵な人はたくさんいます。
しかし小学生の場合、太りすぎて肥満になると、将来、さまざまな病気のリスクが上がると言われています。
また、関節の痛みや皮膚線条(皮膚に亀裂が入ること)、運動能力の低下などの原因になるほか、同級生にからかわれて心が傷ついてしまうこともあるでしょう。
そのため、肥満度が高めの小学生は、ダイエットを意識することをおすすめします。
痩せすぎにも要注意
肥満にはさまざまな危険性があることを紹介しましたが、だからといって痩せているほど良いというわけではありません。
小学生が痩せすぎると、体の成長を妨げてしまう、疲れやすくなる、集中力が低下するほか、摂食障害の原因になることもあるのです。
また、生理が来ない、大人になったときの妊娠・出産に悪影響を及ぼすことも考えられます。
そのため、無理なダイエットをしたり、もともと痩せているのに食事を制限したりするのは避けましょう。
小学生におすすめのダイエット方法
ここからは、おすすめのダイエット方法を小学生向けに紹介します。
簡単に実践できるものもあるので、さっそくチャレンジしてみましょう。
食事メニューの見直し
栄養バランスの乱れた食事は、太る原因になります。
特に、糖質や脂質を多く含む高カロリーな食べ物をとりすぎると、肥満につながりやすくなるので注意が必要です。
具体的な食事メニューとしては、スナック菓子やパン、揚げ物などの食べすぎは避け、
- 野菜
- きのこ
- 豆腐
- 果物
- 肉
- 魚
といったさまざまな食品を取り入れると良いですよ。
いつもご飯とメインおかずのみになってしまっている場合は、ご飯を少し減らして、サラダや野菜多めの汁物などを用意するのがおすすめです。
また、飲み物には甘いジュースではなく、お茶や水を選びましょう。
食べ方にも注意する
小学生がダイエットをするなら、食事のメニューだけでなく食べ方にも注意しましょう。
- 満腹感を得るため、噛む回数を増やす
- 野菜から食べ始める
- 夜遅く(10時以降)は食べない
- 体調を整えるため、できれば朝食は食べる
- 大皿ではなく1人前ずつ配膳して、食べすぎを対策する
このように食事のとり方やタイミングにも注意することで、無理なくダイエットしやすくなりますよ。
おやつも低カロリーで栄養豊富なものを
小学生のおやつには、食事だけではとりきれない栄養を補う補食の意味があります。
特に、運動量が多い小学生や、塾などで夜遅くまで忙しい小学生には、おやつが必要でしょう。
しかし、スナック菓子や菓子パンといった高カロリーなおやつは、太りやすいのでおすすめできません。
ダイエット中の小学生のおやつには、
- 低カロリーでビタミン豊富な果物
- ミネラル豊富なナッツ
- ビタミン豊富で腹持ちの良い焼き芋・干し芋
- タンパク質豊富なヨーグルト・チーズ
などがおすすめです。
運動をする
ダイエット中は食事メニューに注意するだけでなく、運動で消費カロリーを増やすことも重要です。
特にウォーキングやダンス、縄跳びなどの有酸素運動は体脂肪をエネルギー源とします。
そのため、ダイエットに効果的ですよ。
しかし、運動が苦手な人は無理にスポーツを始める必要はありませんよ。
いつもエレベーターを使っているところを階段で昇ったり、掃除や洗濯物干しといった体を動かせる家事を積極的に手伝ったりして、生活のなかで体を動かす機会を増やしてみましょう。
習い事を始めるのもおすすめ
ダイエットのための運動がなかなか習慣化しない人は、体を動かせる習い事を新しく始めてはいかがでしょうか。
水泳やダンス、テニス、ダンス、サッカーなどがおすすめですよ。
また、運動が苦手な小学生には、ゆったりとした動きのヨガも良いでしょう。
ヨガは有酸素運動の一種でダイエットに効果的なほか、ストレッチ効果で心身をリラックスさせたり、血行を良くしてむくみや便秘を解消したりと、さまざまなメリットがありますよ。
家族も一緒に取り組もう
小学生のダイエットには、家族の協力も大切です。
たとえば、ダイエット向けの食事メニューを小学生一人で用意するのは難しいですよね。
また、家族が偏った食事メニューをとっていたり、運動をまったくせずに休日を過ごしたりしていれば、小学生の子供はこのような習慣につられてしまうこともあります。
そのため、小学生が健康的に楽しくダイエットするためには、家族も一緒に生活習慣を見直すと良いでしょう。
小学生にはNGなダイエット方法
最後に、小学生が健康的にダイエットするためにNGな方法を紹介します。
以下のようなダイエットはしないようにしてくださいね。
食べない
先ほど紹介した通り、高カロリーな食事は太る原因になります。
そのため食事は栄養バランスを整えること、食べすぎないことが大切ですが、食事を抜いてまったく食べないダイエットは体調を崩す原因になります。
たとえば、 10歳の女の子で、1日の運動が通学や体育の授業で体を動かすだけの場合でも、必要なカロリーは2,000kcal以上になります。
ダイエット中とはいえ、摂取すべきカロリーを大幅に下回らないように、食事はしっかりととりましょう。
参考:日本医師会「1日に必要なカロリー 推定エネルギー必要量」
短期間で痩せようとする
1日や1週間などの短期間で痩せようとすると、どうしても無理に食事制限や運動をしてしまい、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため短期間ではなく、3ヶ月ほどの長期間でダイエット計画を立ててください。
小学生のダイエットは、正しい食事・運動で健康的に!
小学生の肥満は、未来の健康を損なうだけでなく、現在の体調や生活にも良くない影響を及ぼす可能性があります。
肥満度が高めの小学生は、食事メニューや運動習慣を見直して、健康的にダイエットをしましょう。
ただし、まったく食べない、短期間で痩せようとするなどのダイエット方法は、体に悪いですよ。
また痩せすぎも健康を損なうので、小学生のダイエットには家族も一緒に取り組み、健康的に痩せられるように心がけてくださいね。
小学生の健康については以下の記事でも紹介しています。
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